8月の相場の特徴

8月上旬~中旬が、トレーダーや機関投資家が夏休みを取るピークの時期です。

3大マーケットの全てで市場参加者が減り、薄商いの夏枯れ相場が続いて、方向感が乏しくなります。

ただし、8月の後半から9月以降を睨んだ仕掛け的な動きが出て、円高・ドル安の傾向が強まるのが最近の傾向です。

これは各種金融機関・企業・個人などが保有する大量の米国債からの受取利息(利金)が、円に換えられることによるドル売り円買いの資金フローの影響です。

米国債の利金支払いは2月、5月、8月、11月の年に4回ありますが、為替に影響を与えるのは8月だけです。
なぜか他の3つの月には目立った影響がありません。

いまのところ元本についてはおおむね米国債に再投資されているため、円転の主流は利息分のみとなります。

米国債のドル建ての元本・利息の8月の受け取り日は15日です。
ただし、信用力の高い生保のような機関投資家は、スワップ取引(受け渡し期日を調整する取引)を利用して8月1日ごろに前倒しして円を受け取るところがあります。

要するに、
8月初めから15日過ぎまでは、この米国債がらみのドル売り・円買いの資金フローが続くものと見ておくべきでしょう。

ただ、こうしたフローは確かに存在し続けているのに、以前ほどにはマーケットへの影響を及ぼさなくなっています。
過度には期待せず、頭に入れておくぐらいが丁度よいでしょう。

タイトルとURLをコピーしました